ルビンの壺~ものの見方を変える~
目次
セルフケアの方法って何があるの?
前回は私たちの「こころの健康」を取り巻く社会状況やストレスのしくみについてお話しました。
こころの健康を保つ為には様々な方法がありますが、今回はその中でもセルフケア(自分自身でストレスを軽減する)についての知識や具体的な方法についてお話していきたいと思います。
ものの見方~ルビンの壺~
これはデンマークの心理学者エドガー・ルビンが考え出した、心理療法に使われる有名な「ルビンの壺」という図です。
図の白い部分に注目した方は、壺に見えたのではないでしょうか。
では、黒い部分に注意を向けると何に見えますか?
そうです。人が向かい合っているように見えたのではないでしょうか?
これは図と地の反転図形といい、人間の知覚システムを利用した図で心理療法に使われています。
人はこの「図と地」の両方を同時に見る事は出来ません。
図の壺を見れば人は見えず、人を見れば壺は見えない…人間は自分が注意を向けたものしか現実として認識出来ないのです。
この図と地を切り替えてみる事になんの意味があるのでしょうか?それは
図と地を柔軟に切り替える=ものの見方を変える=考え方を変えてみる
という事に繋がります。つまり、問題を様々な角度から見つめ直す事で解決や自己成長を自分自身で
促す事に繋がるのです。
こんな風に嫌いという感情だけに支配されると、会社に行くのも辛くなり自分自身が仕事で成長するチャンスも逃すかも知れません。別の考え方はないのでしょうか?
・厳しいのは後輩を育てようとする親心なのかも…
・考えてみたら仕事をきっちりとこなす人だし、優しい面もあるかな?
などなど…良い面に目を向けてみると違った考えが出てくるかも知れません。
このように問題が起こったら多方面から考えてみる、色々な人の意見を聞いてみるなど
「ものの見方を変える」という癖をつける事もセルフケアの1つになるのではないでしょうか。
☞上記のケースの場合、明らかにパワハラやセクハラだった場合には我慢せずに労働基準監督署へ相談しましょう。